紫外線散乱剤を探す:サンスクリーンプロ開発秘話

こんにちは、スタッフKooです。

先日の記事、エコーレアらしく:サンスクリーンプロ開発秘話の続きです。

酸化チタンに限りませんが化粧品に配合する原料のほとんどは、化粧品原料メーカーさんやディーラーさんから購入しています。もちろん原料の開発から手がけている化粧品メーカーさんもありますし、原料メーカーと共同開発した、という原料も存在しますが、おそらく多くの化粧品メーカーでもそのような状況だと思われます。そんな背景で日やけ止め化粧品に配合する酸化チタンを探すことから始めました。

酸化チタンを化粧品用途に限ってみてみても、たくさんの種類があります。大きく分けて2つ、ファンデーション等のメイクアップ用途のものと日やけ止め用途のものがあります。日やけ止め化粧品においてカバー力が強すぎてしまうと、いわゆる「白浮き」現象が起こります。日やけはしにくいけれど塗布した顔で白色が強く悪目立ちしてしまう現象です。この現象を回避する酸化チタンが数多く販売されています。

しかしここで、

  • 酸化チタンは白色の粉末。今回は乳液~クリーム状の日やけ止めを目指してスタート
  • SPF値を上げるため、酸化チタンはできるだけ多く配合したい

という状況になっています。

乳液~クリーム状のものに粉末を大量に配合すると乳化の良いバランスを崩してしまい、不安定な方向に進んでしまいます。つまり、安定な製品を供給できなくなってしまうということです。こういったとき乳化を安定させる作用を持ついわゆる合成の界面活性剤や粘度保持のために増粘剤を配合することが考えられます。

しかし、エコーレアのポリシーとして、

いわゆる合成界面活性剤は(洗い流すもの以外では)使用しない

というものがあります。そして、

粉体を大量配合すると増粘剤との併用で、粉体が凝集する可能性がある

という懸念が浮上しました。

これを回避するために、酸化チタンを油剤にあらかじめ分散されたものを見つけ、これを配合することにしました。

あらかじめ分散されていることにより、

  • SPF値を上げるために、日やけ止め化粧品中の酸化チタン含有量をアップすることができる
  • 酸化チタンをたくさん配合しても、白浮きせず、凝集しないため、高SPF値を望める

ということになるのです。

このようなとても良い感じの酸化チタンを試すことができるようになりましたが、それでも酸化チタンを高配合することに変わりはありません。粉体を高配合しても状態に変化が起こりにくい条件を探すこととなりました。

サンスクリーンプロ 商品紹介ページエコーレアオンラインショップにサンスクリーンプロの詳しい説明のページをつくりました。こちらもご覧ください。

以下の記事もご覧ください。

続く…